筑波山 2025.9.20

今月の「峠山の会」定例山行は、茨城県にある筑波山(つくばさん)。

筑波山は、日本百名山の中で最も標高が低い山で、その標高は877m。

男体山(なんたいさん)標高871mと、女体山(にょたいさん)標高877mの二つの峰(みね)を持つ双耳峰(そうじほう)で、

「西の富士、東の筑波」とも称されるほど知名度の高い山です。

(双耳峰とは、頂上がほぼ同じ標高で、まるで動物の耳のように並んでいる2つのピークを持つ山のこと。)

また、筑波山は紫峰(しほう)とも呼ばれ、朝夕に山肌が紫がかることでも知られています。

ケーブルカーやロープウェイを利用して山頂まで気軽に登ることも可能なので、

展望台や茶屋の立ち並ぶ頂上は、休日ともなれば多くのハイキング客で賑わっています。

奇岩が多くあったり、花の咲く植物も豊富、ガマガエルがキャラクターだったりして見どころもいっぱい。

筑波山は、低山ながらも自然や歴史、文化の要素が凝縮された魅力的な山となっています。

 

今回も「みよし観光」の貸切りバスで現地に到着しました。

つつじが丘駐車場でトイレを済ませ、まずは準備体操。

目の前の高台には、巨大なガマガエルが鎮座しています。

準備を終えたら、さっそく歩き始めます。

すぐに登山口があり、ここから入山します。

埼玉は雨だったのに、茨城では曇りとのこと。幸運です!

多少涼しい気温で、快適な登山のスタートができました。

まずは女体山を目指します。

秋咲きの小さい花々が所々に見られます。

センニチソウ。

薬草としても使われたというゲンノショウコ。

登り始めてすぐに巨大ガマの脇を通過。

近くにはカエルの置物も飾ってありました。

最初は緩やかだと思って余裕たっぷりの登りでしたが、

陽も差してきて、汗が少し噴き出してきました。

キハギ(木萩)のつぼみ。

アザミ。

マツバトウダイはもう紅葉が始まっているようです。

丸い実は猿が食べるというサルナシでしょうか?

開けた台地には見晴らしの良い東屋が。

この辺りで衣服調整。

見降ろすと遠くに霞ヶ浦も見えます。

さらに平坦な道を進みます。

原っぱには、穂が広がる前のススキ(はだすすき)の群生。

ヨツバヒヨドリのつぼみ。

坂が急になってきました。

列の先が詰まり気味ですかね。

25人も続くとそれなりに長い行列になってしまいます。

木の根っこやごつごつした岩を上手にこなしていきます。

地面が少し濡れているので、靴が滑らないように注意です。

東屋が見えてきました。

トリカブトも青紫の花を咲かせています。

ツリフネソウ。

弁慶茶屋跡(BENKEI HUT 弁慶小屋)でひと休み。

ミズヒキはまだつぼみの状態。開花すると紅白の花びらが開きます。

弁慶七戻り(べんけいななもどり)の石門。

頭上の岩が今にも落ちそうなので、

恐れをなした弁慶が7回も戻ったとされる箇所。

反対側のほうが今にも落ちそうな感じに見ます。

この状態で止まっているのが本当に不思議な光景ですよね。

しめ縄の下での記念写真。

岩場で一斉に振り返り1枚。

巨岩の脇を進みます。

本ルートの脇道を数段上がると高天原(たかまがはら)。

高天原とは日本神話で、天照大神(あまてらすおおみかみ)をはじめ

多くの神々が坐す(おわす)「天上の世界」。

天照大神(太陽神であり、天皇の祖神)を祀る筑波山神社の摂社(本社と縁故の深い神を祀る小さなお社)である稲村神社があります。

稲村神社で安全祈願。

もとの道に戻って進みます。

母の胎内くぐり。

洞窟内の岩を通り抜けることで、

罪穢(つみけがれ)の無い清い心身に立ち返ることができるそうですよ。

陰陽石(いんようせき)。

陰と陽、相反する二つの巨大な岩が寄り添うようにそびえ立っています。

国割石(くにわりいし)。

神々がこの石の上に線を引き、それぞれの行くべき地方を割り振ったとされています。

出船入船(でふねいりふね)。

まるで出てゆく船と入ってくる船がすれ違うように見えることから、

船の守護神である船玉神(ふなだまのかみ)を祀っているそうです。

裏面大黒(りめんだいこく)。

大黒様が大きな袋を背負っている後姿に見えるらしいのですが、

よく見てもピンときませんでした。

北斗岩(ほくといわ)。

天空に輝く北斗七星のように、決して動かないことを意味しているそうです。

北斗岩の隙間をひとりひとり通り抜けます。

この瞬間に地震が起きたらと思うと怖いですよね。

そんな不吉なことはないと思いますが、

もし地震が来たら、↓ なすすべもありませんよね。

翌日の日曜が快晴(行楽日和)予報ということもあって、

曇りのこの日は登山客が少なめのようです。(たぶん)

しかしながら、それでも幅の狭い登山道は渋滞です。

ゆっくり進む我々の列を何組もの人々が追い抜いて行きました。

屏風岩(びょうぶいわ)。

写真ではわかりにくいですが、左手に見える壁のような岩が屏風岩。

右手は安座常(あざとこ)神社で、

こちらでは素箋鳴尊(すさのおのみこと)を祀っているそうです。

そして大仏岩。

木々に隠れてよく見えませんでした。↓

タマアジサイが一輪、色付いていました。

山間部では夏から秋にかけて咲く、アジサイの仲間だそうです。

この写真、ものすごい崖に見えますが、実はそうでもありません。

でも、カモシカの群れがスイスイと

絶壁を登って行くようなシーンを連想しますよね。

(実際のカモシカは群れないそうですが。)

木立の上にまた霞ヶ浦が見えています。

オヤマボクチのつぼみ。

オヤマボクチは、葉の裏にある綿毛が火口(ほくち)として火打石で火を起こす際に使われていたのだとか。

また、その根は食用になり、別名ヤマゴボウとも言われるそう。

岩だらけでたいへんな道のりでしたが、なんとか女体山に到着です。

頂上の標識周りはとても狭くて、

写真撮りが順番待ちになっていました。

撮り終えたら速やかに移動です。

足場も悪く平坦ではないところなので、ただ並ぶだけでも一苦労でした。

すぐ奥は女体山頂上の先端部分。

崖下を見るとなかなか怖いです。

足が滑ったら一巻の終わりなので、ゾクゾクしました。

だけれど、空は青白くくすんでいるものの、かなりの絶景です。

女体山の山頂にあるのは筑波山神社で、

筑波女大神(イザナミノミコト)を祀っています。

窓口では御朱印もいただけます(有料)。

何人かが大喜びで入手されていましたよ。

初穂料500円を納めさせていただくことで、

御朱印に日付を入れて渡してくれます。

ガマ石。

筑波山名物「ガマの油」を考案した永井兵助が、

口上の文句を考えた場所ということです。

せきれい茶屋の前にはせきれい岩。

この岩の上に鶺鴒(せきれい)という鳥が止まり、

イザナギノミコトとイザナミノミコトに夫婦の道を教えたとされています。

茶屋ではカエルの置物も販売。

そして筑波山頂上に到着。

開けた空間には数件の食べ物屋や展望台があります。

奥に小高く見えるのは、男体山。

頂上の標識前で記念撮影。

ここには木彫りのカエル。杉が使われています。

お次は、希望者のみで男体山に向かいます。

ここからの往復で30分くらいです。

オオアマドコロの鈴なりの実。

紫の花は、コバギボウシ。

ほどなくして、男体山頂上。

祠の前でも写真。

男体山頂上には気象観測所もあります。

もともとは気象庁の施設でしたが、

廃止後は筑波大学の施設として継続利用されているそうです。

でも一見、廃墟のように見えました。

筑波山山頂に戻り、昼食です。

この建物はケーブルカーの山頂駅。

右手に見えるのは先ほど通過した女体山。

反対側、展望台の右後ろに見えるのは男体山。

 

展望台棟には生きたガマガエルが飼われていました。

2匹が仲良くどんぶりに入っているのが微笑ましいです。

ガマガエルはニホンヒキガエルのこと。

かつてあった「ガマの油売り」の口上では、

「鏡の前におくとタラリタラリと油を流す」として、

採取した油が鎮痛や止血作用があるとされていました。

その効用はかなりいかがわしい感じがしますよね。

(落語や伝統芸能としての口上は面白いと思うのですが。)

展望台棟の3階を出ると屋外展望スペース。

2階はレストランになっていました。

お腹も満足した後は下山です。

エイリアンの指がいっぱい引っ付いたみたいな杉の幹。

ウロ(樹洞)が貫通して向こう側が見える杉。

これでも生きているという逞しさに感激ですね。

岩場を下るには強い脚力が必要です。

長い下りだと、だんだんと膝がガクガクしてきます。

気が緩むと滑りやすくなるので、足元に注意しながら慎重に。

 

この日、誰かが言っていた声が印象に残ります。

「大概の事故は下りで起こるんだよ。」

って、もしかして名言ではないですか!うんうんと頷いてしまいました。

男女川(みなのがわ)の水源地が近くにあるそうです。

「男女」と書いて「みなの」と読むんですね。

杉の巨木が点在していて、神聖な森といった雰囲気が漂っています。

男女(みなの)小屋(MINANO HUT)でひと休み。

すぐ前をケーブルカーが通ります。

ここでなんと、ぽつりと雨がぱらついてきました。

念のために雨合羽を着用です。

カッパを着ると、たちどころに蒸し暑くなってきますね。

不快指数が上がるというものです。(汗)

ですが、ここまで来たらもうすぐ終点。

あと一息です。

雨はしばらくぱらついただけで、本降りになることなく止んでしまいました。

本当にラッキーです。

 

そして一行は、バスが待つ駐車場に到着。

こんな感じで本日の山行は無事終了です。

 

リーダー、サブリーダー様お疲れさまでした。

そしてみなさま、お疲れ様でございました。

有意義な登山ができてたいへんよかったです!!

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YouTubeの動画も良い出来栄えですよ。是非、ご覧ください!

【筑波山】奇岩めぐりと絶景の百名山

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追記;

会員の方が撮られた写真をこちらでご紹介します。

弁慶七戻りの石門を元気に通過するところ。

そして裏側。

まるで合成写真のように見えますが、加工などありません。

女体山の頂上にて 標識をひとり占め。いえーぃ!

そしてこちらも、てっぺんを見事に制覇!

珍しい巨大2本杉と共に記念撮影。

大きな人形が宇宙から降ってきて、

頭から地面に突き刺さっているかのようです。

こんなイメージ↓

ビッグなカエルの親子。

鳥居の奥に祀られているということは、

これは神様っていうことなのでしょうか?

そんなにありがたみを感じられないのですが。

こんな感じでみなさん、それぞれ楽しまれたようです。

筑波山 報告書

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☆ 公開ハイクのおしらせ ☆

2025年11月15日(土) 「美の山」

登山にご興味のある方、お試しで私たちと一緒に登ってみませんか?

峠山の会メールアドレス fujimishitougeyama@gmail.com から

「公開ハイク」でお申し込みください。ご連絡をお待ちしております。

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