今月の「峠山の会」定例山行は、美の山(蓑山 みのやま)。
美の山は埼玉県秩父市と皆野町にまたがる標高581.5mの低山。
秩父地方で唯一の独立峰です。
頂上は「県立 美の山公園」として整備されていて、
4月には桜、5月にはヤマツツジ、7月にはアジサイが斜面一帯を彩ります。
他にも四季折々の花が咲き誇る花の名所としても有名。
埼玉県に桜の名所を作ろうということで桜の植栽を進めた場所で、
環境省により国民休養地に指定されているということです。
(ちなみに桜は8000本、ツツジは3500本、アジサイは3200本が植樹されています。)
また、頂上からの展望も素晴らしく、秩父の市街地や奥秩父の山々などの大パノラマを楽しむことができます。
そして美の山公園の夜景は、「日本夜景100選」に選ばれています。日の出前の海雲が発生するときは海雲夜景が見られるということです。
さて、今回は5班に分けて、23名での参加。
平地ではもう桜は散りかけていますが、頂上にはまだ桜の花が残っているのでしょうか?
桜を見ることができればラッキーです。
朝は気温が低くて少し肌寒かったのですが、良いお天気にはなりそうです。
まずは、西武秩父鉄道・親鼻駅で下車。
ほぼ駅前の萬福寺前に集合です。
山ツツジと枝垂れ桜の咲く場所で一旦リュックを降ろして
トイレを済ませます。
リーダーさんに倣って準備体操。
そしてさっそく山へと歩を進めます。
2つの鳥居を抜けると山道が始まります。
ルートは登って降りるという比較的シンプルなもの。
アップダウンはあまりなく、
ひたすら登り、ひたすら下るといった感じになりそうです。
最初はゆるやかですが、徐々に上り坂になり、
そのこう配が続きます。
そびえ立つ松の幹にきのこ。
山ツツジがまばらに咲いています。
ツツジは徐々に咲き始めですね。
新緑が芽吹き出した広葉樹林の中、
木漏れ日が暖かいです。
上り坂が続くので、徐々に身体が暖まってきます。
足元にはいろいろな植物が春の花を咲かせています。
シダも芽吹きの季節。
今まさに小鳥が羽を伸ばして羽ばたこうとしているかのように
びっしりとした小さい葉を元気に伸ばし始めています。
夫婦のように仲むつまじく一茎に2輪づつ咲く、
白いニリンソウも辺りに群生。
船の錨を連想させる不思議な形の花、
イカリソウもこの時期が花の旬。
頭上を見上げると 木々の葉っぱがさんさんと陽の光を浴びて、
自らを鮮やかな薄緑色に透かしてきらめいていました。
さわやかな春の光景。
新緑もとっても良い感じです。
路の途中には山桜の木がたくさんありましたが、
散った花びらが地面や草の上に落ちていて、
どうやらもう花の時期を終えたようでした。
アスファルト道を横切る箇所でしばしの休憩。
こちらにもイカリソウが点々と開花。
杉の植林を通り抜けます。
陽射しが強くなり、初夏のような陽気に。
ベテラン会員さんに
珍しいと教えられたのは、ハナイカダ(花筏)。
コチラは雄花のつぼみ状態。
このあと小さな緑色のままの花が咲くみたいです。
葉っぱの真ん中から花が咲くなんて、確かに滅多に見ない感じの植物ですよね。
葉脈と花の軸がくっいているので葉の真ん中から花になるとのこと。
驚くことに若葉を加熱すると松茸の香りがするので、混ぜご飯などにして食べられるそうですよ。
ヒトリシズカ。
みはらし園地(美の山公園の一部)に到着。
立て看板より転記;
** 関東ふれあいの道
花の美の山公園を訪ねるみち
このコースの中心「美の山公園」は、”関東の吉野山”といわれるほどの桜の名所です。また周囲の眺望にもすぐれ奥武蔵連山、奥秩父、日光連山などが望めます。沿線には旧街道をしのばせる石の道標や秩父十三仏霊場の二十三夜寺や万福寺、今も機(はた)を織る音が聞こえる三沢の集落などがあります。
全長約8.2kmの家族向きの自然歩道です。 **
一見スミレかと思って素通りしてしまいそうになったのは、
直径で2センチくらいの花、フデリンドウ。
よく見ると綺麗なブルーが印象的です。
開けた山の斜面には山桜が咲いています。
高台にはまだ桜の花が残っているようです。
この様子ですと頂上の桜にも期待が膨らみます。
榛名(はるな)神社前のパノラマデッキ。
このあたりのオオシマザクラは花終わりのようです。
頂上直前。
目に飛び込んでくるのが薄ピンクの塊。
そう、美の山公園の中心に入りました。
桜の園が目の前に現れましたよ‼
斜面を覆いつくすほどの桜の海です。
満開は過ぎたようですが、まだまだ充分に見ごたえがあります。
何種類かの桜が競い合って咲いていました。
桜と山容をバックに記念撮影。
ただし、ここはまだ頂上ではありません。
ごみの放置を禁止する立て看板。
「ごみは1人で帰れない」ってその通り! 面白い表現ですね。
何種類かある桜の中でも
八重桜のカンザンは今が最も旬のようでした。
公園の少し奥まったところにあるのが美の山 山頂。
こちらでも記念撮影。
標識を挟んでの撮影は順番待ちをするくらいの混み方でしたよ。
山頂展望台からの眺めは最高です。
秩父盆地(羊山丘陵、市街地、尾田蒔丘陵)はもとより、武甲山、両神山、二子山、奥秩父連山から大霧山、男体山、赤城山まで見渡せる大パノラマが展開します。
昼食はみんな寄り添って座り、のんびりと。
平らでこんなにも広々とした頂上はなかなかないですよね。
ぽかぽかで暖かいし、気持ちもくつろげるひとときでした。
ロープを張った柵のすぐ下にはミツバツツジの群生が。
紫がかったピンクの帯が広がっていました。
この時期でも満開なのがツバキ。
枯れ花摘みの手入れもされていてキレイな姿を残していました。
インフォメーションセンターには
野鳥の写真や各季節における公園の見どころが紹介されていました。
ランチ後には応急手当の講習会。
三角巾の使い方、本結びの仕方、止血・傷の手当を教わりました。
三角巾のたたみ方、結び方はちょっと難しいので、
日ごろの練習の必要性を感じました。
いざという時には迅速な対応ができるようになりたいものです。
それにしても講師の方はさすがです。
手慣れたように簡単にこなしてられましたよ。
休憩・講習後は下山です。
藤の大きなツルがくねって、芸術的に空間を演出。
自然の生け花アートを見ているかのようです。
民家の立つ辺りを通るとハナモモが満開。
和銅遺跡に到着。
和銅露天掘り跡にある
和同開珎(わどうかいちん、わどうかいほう)の巨大オブジェ。
日本で初めて自然銅が発見された場所ということです。
自然銅は708年に大和朝廷にへ献上され、
日本初の流通通貨 和同開珎ができました。
こちらが日本通貨発祥の地とされています。
少し道を戻ってからさらに先に進むとすぐに聖神社。
コチラには銭神様が祀られています。
祈願をすると「お金に不自由しない」ということですよ。
ということで、もちろんお参りしました!
立て看板より転記;
** 「銭神様」のご利益
元明天皇の慶雲5年(708年)、我が国初のニギアカガネ(自然銅)が秩父の地で見つかり、朝廷に献上されました。
それがきっかけとなり、我が国最初の流通貨幣「和同開珎」が鋳造されました。
朝廷は、勅使を遣わし祝山に神籬(ひもろぎ 神霊の宿るところ)を建てて金山彦尊を祀り祝典を挙げました。
聖神社の創建は和銅元年2月13日で、和銅の産地といわれる露天掘りの遺跡が近くにあります。
今でもニギアカガネが御神体として奉られ、和同開珎ゆかりの神社であることから「銭神様」とも呼ばれ、「お金儲けの縁起の神様」として注目されています。 **
この後は、和銅黒谷駅に到着。
こちらでこの度の山行は終了です。
今回もお天気に恵まれ、有意義な山登りとなりました。
歩行時間は短いのですが、それなりの運動になった気がします。
花見も兼ねたような山行になり楽しかったですね。
リーダー、サブリーダーさま、
そしてご参加のみなさま、お疲れさまでございました。
PS. K下さんから送っていただいた写真です。
桜と女性陣の美しいお姿。
広大な自然の風景。
山頂からの眺めと葉が芽吹き出した桜。
下はわっぴーさんの撮られた写真。
和銅黒谷駅のホームから武甲山が見えますね。
下はS谷さんの撮られた写真。
榛名神社。
桜のアーチを通り過ぎたご一行。
聖神社にお参りする会員さんたち。
そしてT田さんの参考写真。
ハナイカダの実だそうです。
良いお写真をありがとうございました!
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