榛名山 2023.6.10

今月の「峠山の会」定例山行は、群馬県の榛名山(はるなさん)。

榛名山は、妙義山、赤城山とともに「上毛三山」のひとつとされ、カルデラ湖である榛名湖を囲む山々の総称。

ちなみに榛名山という名前の特定の山はありません。

榛名湖の周りには、どっしりと構える主峰の榛名富士(はるなふじ 標高1,390m)、最高峰の掃部ヶ岳(かもんがたけ 標高1,449 m)、天目山 (てんもくざん 1,303 m) 、尖った形の相馬山 (そうまさん 1,411 m) 、二ッ岳 (ふたつだけ 1,344 m) 、烏帽子岳 (えぼしだけ 1,363 m) 、鬢櫛山 (びんぐしやま 1,350 m) など15くらいのピークが並んでいます。

榛名富士にはロープウェーが通っていますし、榛名湖畔はボート乗り場やお土産物屋が立ち、典型的な観光地の様相を呈しています。

お天気が良ければ、大勢の人で賑わっていそうなところです。

ところが、関東甲信越地方は2日前に梅雨入り、前日も雨だったため、当日のお天気が危ぶまれていました。

しかし奇跡的にも天気予報は曇り。満を持してとはいきませんが何とか山行を決行することになりました。

地面が濡れ、足場の悪さも予想されましたので、今回は慎重な歩きになりそうです。

 

毎回お世話になっている三芳観光バス(27人乗り)を利用して関越道を走りやってきました。

渋川伊香保インターチェンジを降り、ヤセオネ峠に到着。

バスからリュックを降ろして、ストック(トレッキングポール)を準備したあとは、

体操部長の掛け声で一同準備体操。

充分に身体をほぐします。

空は雲っていますが、寒くも暑くもなく快適なスタートです。

駐車場のすぐ前が登山道の始まり。

こちらが相馬山登山道登山口(標高1172m)。

赤い鳥居をくぐり抜けて進みます。

タンポポの綿毛が雨水を吸って真ん中から枝垂れた姿。

びっしりと付いた中の種がしっかりと見えます。

年季の入った鳥居がいくつか立っています。

ふと気づくと陽がさんさんと差していました。

まさかの晴天でビックリですね。

これから蒸し暑くなりそうな気がしてきました。

しばらく進んで衣服調整。

このあと、階段がいくつもあるそうです。

木材で整備された階段を上ります。

階段は腐食している箇所もあり、さらには濡れているので

注意して進みます。何せストックの先が滑ってしまうのが厄介です。

シソ科の植物 カメバヒキオコシ(亀葉引き起こし)の葉は、

亀のしっぽのようで一風変わっています。

空海が倒れた修験者に葉の絞り汁を飲ませると たちまち元気になったことから「引き起こし」の由来になったそう。

(別名は甲信山ハッカ)

相馬山への分岐点。

今回は相馬山と反対の方に行きます。

サラサドウダンの花。

風鈴ツツジとも呼ぶらしく、小さな花が下向きに連なって咲いています。

なんともかわいい姿ですね。

陽気な空、肺いっぱいに吸う空気も澄んでいて

とっても気持ちの良い梅雨の合間。

絶好の登山日和です。

たいがいの山ツツジは花が終わっていましたが、

所々にまだ開花している枝が。

この時期はすでに思う存分に見尽くしたような花なので、

季節初めに抱く感動は少なくなっていましたが、

よく見るとやっぱりキレイです。

雨しずくをキャッチしたクモの巣。

空中で丸くなった雫をそのまま貯め込んだ様子が

窓ガラスに付いた雨のようでもあり、

ガラス細工のようでもあり、面白い光景です。

右前方に巨大な突起、スルス岩が見えてきました。

まるでアジアの秘境といった趣。

テナガザルとかが生息していそうな雰囲気じゃないですか?

この独特な風景、

人里離れて山奥深くに来てしまったと錯覚してしてしまいますね。

秘境を行く探検団の図。

磨墨峠(するすとうげ 標高1127m)でひと休み。

スルス岩のたもと。

3分で巨岩に登れるようでしたが、一同スルーでした。

そんなすぐに行ける高さとは思えませんし。(3分の脇に15となぞり跡がある!?)

日当たりの良い高台にもサラサドウダンの群生。お花と一緒にピース‼

それにしてもはてさて、このルートは階段だらけです。

足を踏み外さないようにと足元から目が離せませんよね。

右手に榛名富士が見えてきました。

山容の左上部にはロープウェーの柱が少し見えています。

ヤマボウシもちょうど開花時期。

山アジサイもあちこちに。開花はもう少し先のようです。

立て看板より転記;

” 榛名山の歴史

榛名山は数10年前から爆発をくりかえし、4万年前に天狗山が外輪山となりました。相馬山の北から南にかけて大噴火の跡が残っていますが、相馬山や榛名富士が生まれたのは1万1千年前とされています。6世紀末と推定される二ッ岳の噴火を最後に、現在の榛名山となりました。 ”

足元は笹の葉で覆い隠され、

頭上には枝がかぶさってくるのを

ずんずんとかいくぐる箇所。

道を掻き分けて進むのはちょっとワクワクします。

そんな冒険気分がふつふつと湧き出てくるところです。

榛名富士のロープウェーが良く見える向きに回り込んできました。

少し歩いては小休憩。

チョコレートやフルーツをほおばり、栄養補給をします。

みずみずしいカットパイン、嬉しいです!

ハコネウツギ。

咲き始めの白から徐々に赤くなってゆく花冠の色変化が不思議。

ハコネと名前にありますが、神奈川県箱根町には自生していないそう。

立て看板より転記;

” カシワ

榛名富士の南面沼ノ原にカシワ林があります。ブナ科コナラ属の落葉樹で10~25mに成長します。葉の長さは10~25cm、ふちは波型で、裏面に星状毛があります。秋に葉は枯れますが冬も枝に残る性質があって縁起木とされています。和名は炊葉(カシグハ、カシキハ)の意味で、昔は食物を盛る葉としてカシワをつかいました。 ”

 

榛名湖が見えてきました。

クサタチバナ(草橘)の凛とした白い花。

一つの花弁は小さくとも、株元から花房がこんもり立ち上がって一斉に咲いているので、

ひと際存在感があります。

一旦車道を横切り、七曲峠の駐車スペースでひと休み。

ここから天目山へと登って行きます。

スカスカになってしまって通行困難な階段も見受けられました。

でも難なく、階段脇には歩行ルートができています。

この日は総勢23名。一列になるとこんな感じです。

当然のように最後尾から先頭には声が届きません。

この日の先頭はサーブリーダーさん。

「間隔を保ち、上手いペースで歩いてらっしゃる。」と、

ベテランさんが褒めていましたよ!

榛名湖がさらに開けて見えてきました。

山に架かる雲が幻想的。

粉雪のように咲くハルナユキザサ(榛名雪笹)。

本州中部に広く分布していますが、

元々はこの地方で発見されたということで、この名が付いています。

天目山(てんもくざん) 山頂に到着。

気温は思ったほど高くはなさそうですが、登り階段が続き、

それなりに汗ばんで頂上に辿り着きました。

帽子の中が汗でびっしょりでしたし。 ( ´•ω•` )

広い頂上ではありませんので、

周りに円を描くように陣取り、ランチタイムの始まりです。

23名の我々だけで頂上を占領してしまうくらいの狭さでしたので、

この場所に他の登山客がほとんどいなかったのがラッキーでした。

土曜日でしたが、前日の雨で登山を見送った方々が多かったのでしょうね。

各々くつろいで食事を済ませた後は、天目山を降り、

今度は隣の氷室山に登ります。

両サイドが崖っぷちのところ。

手すりがあると安心ですね。

辺りは春ゼミの声が賑やかすぎて凄いです。

その音の重なりははまるで熱帯雨林のジャングルにでも潜り込んだかのよう。

つんざくような大音響となって、耳官から頭みそにまで届きます。

(ただし、ジャングルには行ったことがないのですがね。)

氷室山に到着。

山頂は標識があるだけの狭い場所。木々の間から湖が覗ける程度です。

お次は、氷室山から一気に湖畔に降りて行きます。

急な下り階段が続くので、なかなか気が抜けませんよ。

足もだんだん疲れてきて、滑りそうになります。

そしてとうとう車道に辿り着きました。山道はここで終了です。

湖畔の車道を進み、バスとの合流地点に無事到着。

今回の山行は以上です。

大きな事故もなく楽しく終了できて、本当に良かったです。

リーダー、サブリーダー様 お疲れさまでした。

そしてみなさま、お疲れさまでございました。

 

帰途、伊香保温泉で日帰り湯を堪能致しました。

気持ちよく汗を洗い流し、素晴らしい1日に感謝です。

湯上りの缶ビール、キンキンに冷えていて美味しかったです♪

榛名山 報告書

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