鹿俣山・尼ケ禿山 2022.10.15

今月の「峠山の会」定例山行は、

群馬県沼田市にある鹿俣山(かのまたやま)と尼ケ禿山(あまがはげやま)。

 

鹿俣山は、関東百名山、ぐんま百名山のひとつで標高は1636.7m。

尼ケ禿山は、標高1466m。

玉原高原・たんばらスキーパークを登り切ったところに位置し、

その頂上からは、スキー場や玉原湖(玉原ダム)が眼下に見え、

また近隣の山々(武尊山・谷川連峰・子持山・榛名山・赤城山)も広く望めて

その景色にはとても素晴らしいものがあります。

山中には関東有数のブナ林が広がり、巨木も随所で見られます。

全体的にゆるやかで急登も少なく、無理せず楽しめる登山コースとなっています。

 

今回は、玉原高原森林キャンプ場の登山口からスタートし、センターハウスに降りてくるルートを選択。

標高差は419m。歩行距離は、6.5km。歩行時間は約3時間の予定です。

 

5:50 鶴瀬駅西口に集合。

ですが、この日は最初にちょっとしたトラブル。

早朝から人身事故で電車が止まったという知らせがあり、電車で鶴瀬に向かっている会員さんが集合時間に遅れてしまうというアクシデントが。

そのため、少し時間を押して(20分程遅れ)の出発となりました。

でも無事みんなバスに乗り込めて良かったです。

 

 

ここでわっぴーさんからいただいたコメントをご紹介。

” 2022年10月15日(土)
30周年記念・10月会山行
「鹿俣山(かのまたやま)、玉原湿原(たんばら)」

天気晴れ
登山口気温20度湿度60%
参加者30人

峠山の会はなんと今年で30周年を迎えました。
そこで10月会山行と30周年記念をタイアップし、山歩きを通して皆でお祝いする運びとなりました。

なので参加人数はいつもより多めです。
きっと一緒にお祝いしたい人が多かったからでしょうね。

 

車中では「木曽駒ヶ岳」2010年7月会山行の記録ビデオを鑑賞しました。
雄大な景色とメンバーの12年若い姿に歓声が上がりました。 ”

 

というわけで、

いつもの「みよし観光バス」で、30人乗りを利用。

途中パーキングエリアで休憩を挟み、目的地へと向かいます。

(以降もわっぴーさんのコメントを交えて山行の様子をお伝えさせていただきます。)

バスは渋滞もなく順調に走り、

9時過ぎに玉原高原森林キャンプ場に到着。

 

体操部長さん(笑)の仕切りで一同準備体操。

最後はジャンプまでして、充分整いましたよ!

下の写真はわっぴーさんが送ってくれました。

準備体操の様子がよくわかるシーンです。

” 今回は自称「体操部部長」のけんとさんのリードで行いました。
若さと快活さで一気にムードが盛り上がりました。
嬉しいですね。
そして今後の体操部が楽しみです♪ ”

運転手さんにシャッター係をお願いして、登山前に全員で集合写真。

そうなんです、まさに写真の通り「峠山の会30周年の記念」登山です。

なるべく多くの会員さんに参加していただくということでした。

そのため、無理せず歩けるようにルートを2コースに分けて設定。

鹿狩俣山コース(Aコース)と木道・天ヶ禿山コース(Bコース)になりました。

〈Aコース〉
森林キャンプ場→鹿俣山→センターハウス

〈Bコース〉
ゲート→木道→尼ヶ禿山(あまがはげやま)→ゲート

Bコースの方が歩行距離・歩行時間共に多少短くなっています。
それぞれの登山口に向かってレッツゴー!! ”

 

 

鹿俣山コースは、コチラの登山口から山道に入ります。

総勢24人が4つの班に分かれて出発です。

ゆるい坂をゆっくり歩き始めます。

前日の雨で地面は濡れていますが、

落ち葉がふかふかに積もっているので歩きやすいです。

クマ笹の原をかき分けるよう登山道が続きます。

” 林に足を踏み入れると大きなブナの木に包まれ、

なだらかな道には落ち葉が積もっています。

陽が差し始めると、ブナの黄色く色づいた葉が一段と輝いて見えました。 ”

道の途中にはブナの枯れ小枝が方々散乱していて、

足にまとわりついてきますが難なく進みます。

登りが緩やかとはいえ、やっぱり汗はかいてきます。

衣服調整と水分補給も大事。

” ブナの巨木にも出会えました。

太い幹に隣のブナの葉影が映し出され、何ともステキです。

時折、水分補給休憩をはさみながら歩を進めます。 ”

足元の古い倒木には、

緑のふかふかのコケや様々な種類のキノコが目を楽しませてくれました。

雨後なので水を充分吸ったコケたちはとても元気そうです。

ハネヒツジゴケの蒴柄もいっぱい揃ってツンツンしていますね。

見上げればブナの紅葉。

紅葉と言ってもその葉は陽を透かして緑と黄色の中間色になっています。

それなりに色鮮やかではあるのですが、まだ未熟といった感じです。

標高が高くなるほどもっと黄色に変わっていくのでしょうか。

ところどころに倒木が道をさえぎっています。

枯れ木にはふかふかとしたしたコケが蒸し放題ですね。

よいしょ!とまたいで歩を進めます。

笹が身の丈まで伸びて道を塞ぐかのよう。

繁殖力旺盛というか、少しうっとおしいくらいの生え方です。

方々にいろんなきのこも生えています。

マイタケみたいなきのこも。

見事に色づいたモミジ。

思わず写真に収めます。

このモミジは、半分だけ化粧を済ませてひと休みしているところのようです。

木々の向こうに稜線と青空が見えてきました。

先へ進むにつれ、視界が黄色く迫ってきます。

頭上は完璧、黄色というか黄金色。

頂上まではまだまだですよ。

 

ほら、落ち葉も芸術的な色彩美。

ブナ林の散策で森林浴と紅葉を存分に満喫。

起伏の少ない道なのですっかり油断をしていましたが、ここは山の中。

この先思わぬ難所が待ち構えているはず・・・

ほら、突然の難所。

道を塞ぐこんな大きな倒木。

でも実は、木をまたぐのだって、それなりに楽しいものです。

どうしても立ち止まるので、

こういった場所がフォトスポットになるんですよね。

「はい、頑張って!」とか言って楽しそうでしょう?

樹皮のえぐれ方が3Dすぎていた木肌。

体長7㎝くらいの赤くてキモかわいいのはヤスデ。

落ち葉を食べて、その排せつ物が植物の肥料になるのは良いのですが、

踏んだり刺激を与えると、臭い体液を分泌します。

この体液には毒性があり、皮膚に付くとヒリヒリ痛むそうです。

ですので、下手につついたりしない方がよさそうです。

マッシュルームのようなまん丸いキノコ。

ちらほらと真っ赤に色づいた葉っぱも。

開けた斜面に出てきました。

空には秋によく見られるイワシ雲。

巻積雲(けんせきうん)のことで、

うろこ雲、サバ雲、ヒツジ雲とも言われるそうです。

イワシ雲が出るとその後天気が悪化するそうですが、

この日はとにかく大丈夫でしたよ。

ふと気が付くとぽかぽかとお日様が出てきて、

辺りはものすごい陽気になっていました。

頂上まではあと5分くらいの分岐点に到着。

ここでリュックを置き、

身軽になって上を目指します。

多少急な箇所もありましたが、体が軽いのでスイスイ登れます。

そして、いよいよ鹿俣山頂上に到着。

山頂で記念撮影。

頂上は標識だけが立ち、場所としては狭いのですが、

そこから見る山々の眺望は素晴らしいです。

再び分岐点に戻ってきました。

写真中央あたりの駐車場からここまで登ってきたということがわかります。

なかなかの感激ですね!

右の方にはダムの玉原湖も見えます。

この分岐点が少し開けた場所なので、コチラでランチタイム。

ちょっと広い道というだけの場所なので、通路を空けて陣取りました。

陽射しもやわらかくて絶好の行楽日和。

最近は雨続きだったのでこんな良いお天気になるとは超ラッキーです!

登りは2時間半程かかりましたが、下山は2時間弱の予定です。

お腹も満たされ、靴ひもを締め直して出発です。

木の根っこが濡れているので、足元が滑りやすく注意が必要です。

急坂ではありませんが地味な下りが長く続きます。

疲れて視線を上げると、ウルシの真赤な葉が見えて元気をもらいました。

スマホを向けるとポーズをとってくれるサービス精神旺盛な面々。

お茶目ですね♪

(お茶目;無邪気で愛らしく、憎めないさま。)

山頂付近は黄系色の紅葉に包まれています。

ブナの木がいっぱいなので、一様にイエローに染まるようです。

各所にうるしの木など赤い紅葉も。

「こちらも美しい紅葉でございますっ!」

きれいに草刈りされたゲレンデに出ました。

冬はスキー場になるんですね。

スキー場の次は、ブナ平分岐。

先は玉原湿原のあたりです。

ブナ平分岐にあるブナの木。

永年の積雪に耐えてきたのでしょうか?!

田舎で農作業をするお年寄りを見ているようで、いとおしくなりました。

 

さて、ここから30分程で目的地のセンターハウスです。

もうひと頑張り!

 

朽ち始めた木道が点々とつながる遊歩道。

木漏れ日が差す中、足が滑らないようにゆっくり進みます。

猿の腰かけ。コケときのこの共演です。

丸いキノコは、平らになった切り株に

置いてあるのではなくて生えているんです。

面白い光景ですよね。

そんなこんなで、14時15分頃

無事、センターハウスのところに到着。

コチラで狩俣山コース(Aコース)の登山は終了です。

Bコースの人達は14時前に到着したそうで、

こちらで無事合流できて良かったです。

**********

一方、木道・天ヶ禿山コース(Bコース)の情報は彰子さんが送ってきてくださいました。その他、輝利さん、雪子さん、保子さんの撮られたお写真でご紹介させていただきます。

Bコース6名 木道、天ケ禿山出発です。

玉原湖の紅葉がきれいです。

各々紅葉の写真撮影を楽しみました。

絵になる良い風景です‼

間近に湖面を眺めることができて良かったですね。

ぶなのわきみず。

尼ケ禿山の頂上に着きました。

思っていたより山頂までは近かったです。

最後の登りはきつかったですが、

山頂からの湖を見た時に、山登り最高!って思いました。

 

こちらもかなりの絶景ですね。

やっぱり空には同じいわし雲。

空と大地の対比が秀麗なんです!

山頂から降りて、玉原湿原を散策。

紅葉を満喫しました。

コチラの木道は滑り止めもあって、しっかりできていますね。

湿原の草紅葉(くさもみじ)も素敵ですね。

燃え上がるような色、黄金色の絨毯とも言われるのが良くわかります。

以上が木道・天ヶ禿山コース(Bコース)のご様子でした。

こちらのコースの面々も素敵な風景を楽しまれたんですね。

満喫されたようで良かったです。

**********

合流後はトイレや着替え等をして

ひと息ついてからバスに乗車。

15時前に出発し、17時15分には鶴瀬駅に到着することができました。

バスの中でもまた楽しかったことは言うまでもありません。

 

それにしても、やっぱり紅葉の時期の山歩きは充実感がありますね。

お天気にも恵まれ、紅葉、森林浴と素晴らしい景色を堪能することができた一日でした。

今回もとっても有意義で楽しい山行となりました。

リーダー、サブリーダーさん、班長さんご苦労様でした!

そして、みなさま お疲れさまでございました。

 

PS.最後にわっぴーさんのお写真を。

ブナ林から見上げる青空もキレイ!

倒木もコケやキノコの栄養となり、

やがて朽ち果てて大地に還るのでしょうね。

大袈裟ですが、栄枯盛衰のドラマを見たような深い思いになります。

チャンチャン♪♪

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