小楢山 2024.6.8

今月の「峠山の会」定例山行は山梨県の小楢山(こならやま)。

小楢山は山梨百名山の一つで、標高は1,713m。頂上標識には「霊山古那羅山」とも書かれています。

山頂の錫杖ケ原(しゃくじょうがはら)には東屋があり、そこそこ広く開けています。付近はレンゲツツジの群生地として有名。

山頂の南側正面には富士山が見られ、その眼下には甲府盆地が見下ろせます。

今回は素晴らしい景色と富士山の雄姿がバッチリ見られますでしょうか?楽しみです。

 

まずは「みよし観光」のバスを利用して琴川(ことがわ)ダムに到着。

こちらでトイレと班ごとに体操を済ませて、準備を整えます。

A班は小楢山からUターンするルート、B班はそのまま進むルートの2コースに分かれます。小楢山山頂までは一緒に進むことになります。

琴川ダムは、国内では最も標高の高い場所にある多目的ダム(標高1,464m)なのだとか。

秩父山系から流れる一級河川・琴川からの水を溜めたダム湖の名前は「乙女湖」。

500万平米を超える水量を誇る広大な湖が見渡せます。

ダムからは階段を上って進みます。

展望台広場までは計371段の遊歩道階段が続くのですが、

初っ端からそこそこの段数がありますね。

階段脇には野イチゴの白い花。

カエデにも小さな花穂が。

玉状の虫こぶ(?)が付いた葉。

ちなみに虫こぶとは、寄生した虫が出す刺激に反応し、植物が身を守るために異常成長してできるもの。植物によっていろいろな形状があるみたいです。

展望広場まで上がってきました。

お天気は最高なのですが、身体は汗ばんできます。

平地では初夏の6月ですが、山ではまだ春の訪れといった季節感。

階段を上ったので暑いには違いありませんが。

辺りのカラマツには新芽が吹いていました。

道路脇には山フジが満開。

しばらく歩いてから登山道に入ります。

標識がなく、わかりにくい登山口でしたが問題ありません。

山道に入ると大きなシダが生き生きと生えています。

まむし草も。

二人静(ふたりしずか)。

二人とは言っても、花穂は3本や4本のものもあります。

伐採・整備されたなだらかな登山道を進みます。

登山日和の心地よい気温。無理のない気持ち良い登山です。

先々には大きなフキも生えています。

胞子のうが開く直前の苔たち。

苔のつぼみとでもいう憾じですね。

地表は一面がシダの群生。

小楢山への新道に進みます。

まばらに咲くレンゲツツジが見えてきました。

まだつぼみも多く、これからの季節が花の本番のようです。

色鮮やかな朱色の花とたわむれる人々。

小休憩の場所では、ワラビが群生。

セミの抜け殻も方々にいっぱい。

的石(まといし)。

日本武尊(ヤマトタケル)がこの岩を標的に矢を射ったと伝わる岩で、

小楢山八景のひとつ。

野イチゴの花もいっぱい。

白樺の倒木。

ミズナラの林、

乾燥してふかふかになった苔がびっしり張った岩々。

樹皮がこれでもかというくらいに隆起した樹表。

激しく逆立った皮が物凄い立体感です。

左右にレンゲツツジの通り道。

まもなく山頂です。

小楢山 山頂に到着。

正面に見えるハズの富士山はどこ?

残念!雲がかかり富士山は裾野しか見えませんでした。

しかし、開放的な山頂はとっても気持ちが良いです。

山頂で記念撮影。

この日は体験参加の方1名を含む23名が参加。

立て看板より

” 標高1713mでその昔 夢窓国師の修行の地と言われておりました。
この山の頂は東西二峰にわかれ、東峰はゴン鉢を伏せたような形から灌鉢山の名があり、西峰は奇岩怪石が累々として滝もあり深山高山の気分を満喫するに十分である。此の山は、水楢・小楢が多く俗字をもって小楢山とあてはめたが、夢窓国師が此の山に命名したのは、古那羅山であった。
東峰からも、西峰からもすばらしい展望に恵まれ、展望は申し分ないハイキングコースである。また、山頂からは、「富士山」「奥秩父」「南アルプス」「八ケ岳連邦」等が見ることができ、魅力の山となっています。 ”

この中の夢窓国師とは、夢窓疎石(むそう そせき)のことで、後醍醐天皇からその才覚を見出されて国師号を賜った鎌倉・室町時代に生きた臨済宗僧侶のこと。

心地よい空間が広がる山頂で、お待ちかね ランチの始まりです。

なぜか生きたセミが1頭、地面に落ちていました。

森では相当たくさん鳴いてはいるのにその姿がなかなか見られないセミ。

そんなセミの個体が見られてラッキーでした。

展望盤を見て山々の位置を確認。

なかよしさんのお二人ですね。

食事の後はA班、B班の二手に分かれて下山です。

下り始めは、連続の倒木。

下り方面ですが、また登ったりも。

大きく切り立った幕岩(まくいわ)に到着。

健脚に自信のある希望者が、この岩の上に登ります。

ここはかなりきつい岩登りです。

足元が定まり難く、鎖なしでは到底登れません。

登りきったところからは全方面の絶景が広がります。

平らなところが少なく足元がどこもやや傾いているので、

ある意味命がけで立ってる場所です。

でもこの笑顔、逞しいですね。

一番高いところ、この岩の先は崖っぷち。

こんな場所に立つのは本当に怖いです。

ところがこのお二人は余裕の表情。

怖いもの知らずなんですね。凄い!

自分は見てるだけでもブルブル、足がすくんでしまいました。

絶壁は登るときよりも降りるときの方がたいへん。

慎重に降りましたが、怖くなって思わず足に必要以上の力が入ってしまいます。

明日はおそらく筋肉痛になることでしょうね。

一同、無事岩から降りて来られひと安心。

そしてお次は大沢山頭での分岐。

4つ並んだセミの抜け殻を発見。

木に巻かれたテープで行き止まりになったのかな?

行く道右手に沢が現れました。

付近は地面が濡れているので、滑らないようより慎重に。

ロープにしっかりと捕まって! こういう箇所は後ろ向きで降りましょう。

白雲の滝。

小さな滝なので、その冷たい水に直接触ることができますよ。

標識の上の方に見えるのは、どっしりとした「達磨石」。

そして登山道の出口に到着。

駐車場でバスを待ち、無事A班とも合流できました。

こんな感じで今日の登山は終了。

リーダー、サブリーダー様、お疲れさまでした。

そしてみなさま、お疲れさまでございました。

 

つっちーさんもブログで書かれています。

つっちーの日々
いつもながら動画も素晴らしいです。
【小楢山】ミズナラやレンゲツツジの自然美と富士山の眺望が楽しめる山

追記 ; 会員の方が撮られたお写真です。

小楢山 報告書

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